こんにちは。千葉、外房の調子が良くなって来たので、最近はアジング熱が急上昇中!
時間があればロッドの事や天気、波の情報が気になっている状態です。
このブログを読んでくれているアナタも、そんな状態の中毒者が多いのでは?

今日は、「アジングの何がそんなに面白いのか」
自分の感じているアジングの魅力について書いてみようと思います。
 

最初からアジングでは無く、餌師だった。

外房の景色

アジ釣りの魅力にハマりだしたのは10年以上前になるけど、当時はカゴ釣りやサビキで釣っていたいわゆる「餌師」だった。
幼少の頃から兄に連れられて川魚を釣ったり、バス釣りに行ったりはしていたけれども、それは「趣味」では無く、半ば嫌々連れられて行っていたような感じで、釣りに対して深く考えたりしたことは無かった。

歳を重ねるにつれて、釣りからどんどん離れていくようになっていったが、相変わらず釣りにハマってる兄に再び誘われるようになった。
それまでは川や池での釣りがメインだったが、兄が海釣りにハマるようになって、初めて海釣りに連れられて行ったのが千葉県内房の龍島港。今でもハッキリと覚えている。

梅雨真っ只中の小雨が降る中、キス釣りに行った。
しかも、初心者にもかかわらずテトラの上。今考えると無茶なことされてたもんだと思う。
最初の海釣りが雨のテトラっていうこともあって、自分の中では「海釣りではテトラがスタンダード」くらいに思っていた。

 兄からロッドを借り、兄に作ってもらった仕掛けにアオイソメを付け、投げてアタリを取りながらゆっくり巻いてくる「投げ釣り」で海釣りデビューした。
今なら明確にわかるキスやメゴチのアタリも、初心者の自分には殆どわからず、巻き上げると何か魚が付いていたというとても残念な感じだった。
そして、釣ったキスやメゴチを天ぷらで食べて美味しさに感動し、「これからは美味しく食べられる魚を釣ろう」と思った。

そこから、館山方面でのアジ釣りにハマるようになる。
自衛隊堤防の隣にある築港に通うようになり、カゴ釣りを始めた。

築港

初めて釣った30cm超の魚はアイゴ。夏にはソーダガツオ、秋から冬にかけてはワカシやサバ、ショゴが回遊してきて楽しませてくれた。
この頃から単独釣行するようになり、 数年間通い詰めた。
ただ、近くに夕日桟橋ができてから潮の流れが変わったのか、全然アジが釣れなくなってしまった。
それをきっかけに、アジを求めて外房に通うようになった。

右も左もわからない外房で、通い始めたのは超メジャーな勝浦漁港。
当時はまだ時間規制も無く、墨名堤防や、その後ろのテトラ帯でアジやショゴを釣って楽しんでいた。

テトラ日の出

しばらくして、別のポイントも開拓しようと行きだしたのが川津港。
でも、ここはいつも大混雑だったので、自分はテトラ帯。
夜中から明け方にかけてアジが溜まるポイントを見つけ、数年間通い詰めて楽しんだ。
このテトラ帯も、ある時からパッタリと釣れなくなり、堤防に行くようになった。

堤防は安定して釣れ続けたが、人気ポイントの為に場所取りが大変。
この頃からアジングをする、いわゆるアジンガーが増え始めた。
当時、自分の中でのアジングやアジンガーに対するイメージは、決して良いものでは無かった。
数人の集団で来て、「群でチャラチャラしてる集団」に見え、煩わしく感じていた。

ワームの切れ端や折れたジグヘッドが釣り場に散乱してるのを良く見かけたっていうのもあるけど、最近はすごく減ってきたように感じる。餌釣りのゴミも似たようなもんだけどね。
今考えると、当時はものすごい勢いでアジングが流行りだしていた頃で、にわかアジンガーが最も多かった時期なのかもしれない。
今は平日釣行すると、ポツポツと単独アジンガーを見かける程度。
土日は釣りに行かないのでわからないけど、にわかアジンガーは少なくなり、ホントにアジングが好きな人たちが残っているように感じる。

自分の中で、1人で釣りに行けないヤツは「にわか」と勝手に決めている。
ホントに釣りが好きなら1人で行くでしょ。
自分みたいに夜のテトラに1人で行くのは危ないから、複数名で行った方がいいけどね。
時には皆でワイワイやるのも楽しいけど、毎回は嫌だ。
自分の行きたいポイントにいって、自分が納得いくまでやって、自分のタイミングで帰る。
自分勝手なだけかな。
1人で自問自答しているあの時間も、大好きな時間の1つ。

ナイスガイのアジンガーとの出会い

通い詰めていると、釣り人の顔ぶれも覚えてくる。
いつもドラグをジージー鳴らしてアジを釣りまくり、すごく気さくに話し掛けてくれるナイスガイのアジンガーがいた。
カゴやサビキの自分と同等。いや、それ以上に釣る時もあった。
アジング=「餌師より釣れない」という勝手なイメージを持っていた自分にとっては衝撃的だった。
「何でこの人はアジングでこんなに釣るんだ?」
次第にアジングに興味を持つようになった。

自分で安物のアジングロッドやジグヘッド、ワームを買い、見様見真似で1人で挑戦してみた。
これまでは、重いバッカンやコマセバケツなどを担いで移動していたのが、ロッドとクーラーボックスだけで釣行できるという手軽さに驚いた。これは楽チンだ。
意気揚々と釣り場に行き、初めてアジングをやった日の釣果は、アジ3匹。

外房アジング初釣果

正直言って、何やってるのか全然わからなかった。
ロッドアクションは、他のアジンガーのアクションを横目でチラチラ見ながら真似してみたり…(笑)
全然飛ばないし、操作感も全然無い。
しかも、勝手に掛かってきた感じで釣った感ゼロ…。
周りの餌師は入れ食い状態。
この上ない敗北感と疲労感で帰ったのを覚えている。
アジングやめよっかな…早くも心が折れていた(笑)

ただ、サビキ釣りやカゴ釣りでは感じられる事の無い、あの小さな魚体からは想像もできない強い引きが忘れられず、どんどんハマっていった。
アジングの魅力の1つは、あのシンプルな仕掛けと細く短いロッドにより、魚のパワーをダイレクトに感じることができる事だと思う。
カゴやサビキ釣りの場合は、どうしてもロッド自体が長くなるし、重い錘やカゴを付けることで魚の引きがダイレクトに伝わってこない。

釣れると楽しいんだけれども、その後も貧果を重ねていた。
「あのアジンガーみたいに釣るにはどうしたらいいんだ?」
そのナイスガイのアジンガーの仕掛けは、他のアジンガーと違っていた。
他のアジンガーは、ラインをジグヘッドに直結している「ジグヘッド単体」なのに対し、その人はラインの途中に遊動式のシンカーが付いていて、ラインの先にはノーシンカーのフックが付いた「キャロライナリグ」。

色々とネットで調べてみると、「キャロライナリグ」は「ジグヘッド単体」よりも重いシンカーで遠くに投げる事ができ、フックがシンカーに直接付いている訳では無いので、漂わせながらワームを沈めることができる。
アジのポイントが遠い時などには必需品となる仕掛けだ。

急いで釣り具屋に行って手に入れたのはティクトのMキャロ。
その日は久々に夕マズメ狙いで川津港に向かったが、着いてみるとべスポジは満員。
港内の突堤が空いていたので、仕方なくそこからキャストする事にした。
取りあえずキャストするとブッ飛んでいく。

「ポイントは良くないけど、これならアジの群れに届くかもしれない」
と期待を膨らませ、着水してからのカウント中に引ったくるバイト!
抜きあげてみるとレギュラーサイズのアジ!
その後も1投1匹で掛かる入れ食い状態を楽しんだ。ジグヘッド単体だと絶対に届かない距離なので、キャロライナリグの独壇場だった。
今思えば、この年は異常なほどアジが釣れていたんだなと思う。

外房アジング キャロ初釣果

これからしばらくの間は、自分の中ではアジング=キャロというくらいキャロでのアジングを続けていた。
相変わらず例のナイスガイアジンガーとは釣り場で良く会い、住んでいるところも比較的近い事がわかり、次第に一緒に釣りに行くようになった。
それがこのブログにも良く出てくる「釣友」である。

平日の釣行にもかかわらず、ほぼ毎回と言って良いほど顔を合わせるという偶然と、その頻度で釣りに来ているという釣りバカっぷり。今後こんな出会いは無いんじゃないかと思う。 
素晴らしい出会いに感謝。
自分のアジングスタイルは、この釣友の影響がかなりデカい。 

しらばらくして、好調だった外房アジも次第に釣果が少なくなっていった。
それまでの釣りスタイルは、「朝マズメ狙い」の釣行だった為、「朝マズメ」で釣れなくなってきたというのが正確なところ。
自然と、アジを求めて夜の常夜灯周りを攻めていく「ナイトアジング」スタイルへと変わって行った。

ナイトアジング 常夜灯


常夜灯のポイントなんて全く知らなかった自分だったけど、超ベテランの釣友のガイドによって、外房の色んな常夜灯ポイントを教えてもらい、その中でも自分が気に入ったポイントを中心にナイトアジングに励んだ。
常夜灯周辺を攻めるとなると、キャロ程の遠投は必要としない事が多い。
ここから今の主流となっているジグヘッド単体のアジングスタイルに切り替わる。
やっぱり最初は難しかった。

アジングの醍醐味は、ジグヘッド単体だと思う。

風があったり、1g未満の軽いリグの操作は何やってるかわかんない感覚が強く、更にそこに潮の流れがあると、自分が思ってるところと全然違うところにリグがあったりする事が多く、とにかくリグの存在を常に把握することに苦労した。
これは「経験を積む」事が一番だと思っている。

実際に水中を見ているわけでは無いので、今でも本当に自分の思い通りにレンジを通せているかどうか不安な時はあるけど、外房みたいに 大して水深が無いエリアなら「表層か中層か底か」が把握できるようになれば大丈夫。
表層と底は比較的簡単だけど、中層が難しい。
中層を通しているつもりでも、いつの間にか浮いてしまっていたり、沈んでしまっていたりする事があるので、ロッドを立てる角度を変化させたり、リールを巻くスピードを変化させる事で、少しずつ覚えてきた。

アクションで誘う、潮の流れに漂わせる、底にステイさせる。
これらを、ロッドの角度やリールの巻きスピードで調整し、アジがいるところにワームを届ける。

ここがアジングの一番楽しい部分だと思う。
カゴ釣りやサビキ釣りでもレンジを操作する「タナの調整」はあるけど、それ以外は少し仕掛けを工夫したり、誘いを入れたりするくらいで、「自分の操作で思うがままにアジの居るところを探す」というゲーム性がアジングの方が強く、負けず嫌いの性格を刺激して病みつきにさせているんだと思う。

時には、外道が邪魔をしてアジのいるレンジに素早くワームを落としたくて、重いジグヘッドだとアジが吸い込めない。ジグヘッドを軽くするとアジのレンジに届く前に外道が喰ってくる。
そんな時はこんな「アシストフック」を使ってみるとか。

アジング アシストフック

こういうアイテムを使うのは「邪道だ」と嫌う人もいるみたいだけど、自分はこういう「発想」も含めてアジングの楽しさだと思っている。

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アジングワームの形状と特徴と使い分け

ロッドビルドで、抜け出せない魅惑の世界に。

最初は1.5gくらいのジグヘッドから慣れ始め、徐々に1.2g、1gと操作に慣れていき、今では風が無い時は0.4gまで使う時がある。
この、ジグヘッドの操作感をわかりやすくする為に、自分の中で一番影響が大きかったのが「チタンティップ」のロッドだ。
市販のそれなりのロッドを買うか、自分でロッドビルドをするかすごく悩んだ時期があったけど、最終的には「作った後でもリメイクしやすい」という部分でロッドビルドを選び、周囲にビルドをしている人が居ない中、ネットの情報を漁り、見様見真似で作ってみた。
改めて、情報を提供してくれている諸先輩方には感謝の気持ちで一杯です。

ロッドビルド 初号機

初号機は見るに耐えない格好悪い見た目だったが、初めてテストした時のリグの存在が分かりやすいあの感覚は衝撃的だった。
ただ、デコボコのコーティングや野良くさいデザインなど、愛着が湧かない外見の為、もう一度作り直す事に。
全てのコーティングやグリップを取り除き、再度作り直す。これができるのも、ロッドビルドの良いところである。

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世界に一つしか無いロッドの愛着は、更にアジング熱を高める。

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自分にとってのアジングの魅力とは。

こんな感じで、自分の場合は餌釣りから入ってきているから、「数釣るだけに飽きた」という前提がある。最初からアジングをやってきた人とは、感じている魅力が違うかもしれない。
そんな自分が感じているアジングの魅力をまとめると。
  • ゲーム性の高いアジとの駆け引き。
  • シンプルな仕掛けだからこそ、ダイレクトに感じられるアジの引き。
  • シンプルだからこそ自分で作れる自分だけのロッド。
  • その自分のロッドで味わえる高い操作感と安心感。
  • ロッド1本で行ける身軽さ。
  • アジの群れが大きい時は誰でも釣れる。でも、群れが小さい時は、発想次第で釣果に大きな差が出る。自分の発想が当たった時の快感。
こんなところでしょうか。
これからアジングを始めようと思っている人や、アジングをやってみたけど大して釣れなくて心が折れそうな人に、アジングの魅力が伝われば嬉しいと思ってます。

良くも悪くも、釣れるか釣れないかはポイント選定が9割!
素敵なFishing Lifeを!